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2003年12月02日(火) 00時00分

【書評】「ネットは新聞を殺すのか」青木日照・湯川鶴章共著産経新聞

 インターネットが社会のさまざまな領域にまで浸透し、新しいメディアの一つとして注目されるなか、代表的な紙媒体である新聞はどうなるのか−。NECのベテラン広報マンと時事通信編集員の共著である本書は「ネット社会における情報戦略」をマスメディア論と情報技術の双方の観点から分析している。

 情報先進国の米国の現状について、ニューヨーク・タイムズのほか、大手PR会社、ウェブサイト管理者、学者などへのヒアリング内容を掲載。日本については、新聞の宅配制度や携帯電話を使ったメールの普及など、米国との環境の違いに言及しながらも「2ちゃんねる」に代表されるネット上の電子掲示板が既存の報道機関を補完している事実を指摘する。

 若者の活字離れが進み、ネットで情報を得る傾向がどんどん強まっている。紙の新聞はいつかネットに凌駕(りょうが)されてしまうのか。答えは本書を読んでのお楽しみだ。新聞業界関係者はもちろん、新聞の読者も、多くの示唆を得られるだろう。国際社会経済研究所監修、青木日照・湯川鶴章共著。(NTT出版・一五〇〇円)

http://www.sankei.co.jp/news/031202/1202boo010.htm