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2003年11月28日(金) 23時20分

<プロ野球>上原の代理人、巨人に警告書提出へ 名誉毀損で毎日新聞

 巨人・上原浩治投手の代理人を務めた加藤君人弁護士(BDJ法律会計事務所所属)は28日、「手続きに瑕疵(かし)があり、代理人交渉ではなかった」とする巨人に対し、「明らかに事実に反する」として近日中に警告書を提出する意向を明らかにした。

 加藤弁護士によると、巨人の三山秀昭球団代表が00年11月のオーナー会議の非公開の議事録を引き合いに出して「代理人交渉をする場合には、球団に対して弁護士登録番号などの情報を文書で通知する必要がある」としたうえで、「今回はこの行為がなされていない。双方が知恵を出して大人の対応になった」と説明した。巨人はこれまで代理人交渉に難色を示していた。

 これに対し、加藤弁護士は「代理人、弁護士としての職務の的確性を疑わせるという点で、名誉を著しく毀損された」としている。巨人の三山代表は「警告書の中身を見てから対応を考えたい」と話している。【徳丸威一郎】

 ◇オーナーの体面保つため?巨人、代理人交渉問題で難儀

 巨人が「代理人交渉ではなかった」とした事情説明が、波紋を広げている。三山代表が、上原の代理人を務めた加藤君人弁護士との間で「手打ち」があったかのような表現をしたからだ。加藤弁護士は「全くの事実誤認だ」と怒っている。

 27日の会見で三山代表は、00年11月のオーナー会議の議事録コピーを報道陣に配布し、「上原君側が、(弁護士情報の)文書提出の規定を知りながらも知恵を出してくれた、ということだ」と言及した。「手打ち」を強調する巨人フロントの事情を推測すれば、これまで「代理人を連れてきた選手は(年俸を)カットする」などと拒絶姿勢を明確にしてきた渡辺恒雄オーナーの体面を保つため、か。

 三山代表は加藤弁護士との交渉を始める前に、交渉実績のある複数球団に実情を確認したという。そのうえで「代理人交渉をすれば年俸が上がると(選手側に)みられると困る。後ろにオーナーを抱えているので(交渉当時者の)球団代表には心理的圧力がかかるようだ」ともらしている。三山代表が「心理的圧力」を感じていたことも想像に難くない。代理人を認めた巨人の「ほころび」を、取り繕う必要があったのだろう。

 プロ野球選手会が定める「日本プロ野球選手会公認選手代理人規約」には文書通知手続きの記載はなく、野球協約にもない。巨人は現実を直視すべきだ。【徳丸威一郎】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031129-00000094-mai-spo