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指定暴力団山口組五菱（ごりょう）会系のヤミ金融事件で、会長が逮捕された五菱会（静岡市）が事実上解散した。捜査当局は、一連の事件で山口組総本部が１０月に家宅捜索を受けるなど組織に打撃を与えたことが理由とみている。
五菱会幹部は今月に入り、捜査当局に「１８日付で解散し、今後は２代目美尾組を名乗る」と話したという。
五菱会は昨年１０月、前身の美尾組の組長が引退したのに伴って発足し、初代会長に高木康男容疑者（５５）＝組織的犯罪処罰法違反（犯罪収益の収受）の疑いで逮捕＝が就いた。高木容疑者は８月、警視庁の捜査員に「山口組総本部が家宅捜索されれば廃業するよりない」と話していたという。
警視庁などの合同捜査本部は、ヤミ金融組織の収益が高木容疑者を経由して山口組総本部に流れている疑いが強いとみて捜査を続けている。
五菱会本部の玄関に掲げられた組名の看板はすでに白い布で覆われている。２５日に本部を訪ねた朝日新聞記者に、組員とみられる男性は「五菱会はもうない」と話した。捜査本部が電話すると「２代目美尾組」を名乗っているという。
(11/28 06:53)