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2003年11月27日(木) 03時09分

<ヤミ金事件>逮捕の高木容疑者「黒幕」 「帝王」と組織拡大毎日新聞

 指定暴力団山口組五菱会の組織的ヤミ金融事件で、組織犯罪処罰法違反容疑で逮捕された五菱会会長、高木康男容疑者(55)は、ここ数年で被害が全国に広がったヤミ金融犯罪の「黒幕」だった。「ヤミ金の帝王」と呼ばれた同会系貸金業総括経営者、梶山進容疑者(54)は、中学時代からのつきあいの腹心的存在。警視庁など捜査本部は、2人がヤミ金マネーで五菱会の組織を拡大するとともに、ヤミ金融の手口を全国の暴力団組織に広めたとみている。

 調べによると、高木容疑者は77年ごろから指定暴力団稲川会系の組織に属していたが、86年ごろ、山口組2次団体の旧美尾組傘下に入った。「陣内」と名乗り、3次団体陣内組組長となった。違法な高利の貸金業で多額の資金を得て、徐々に頭角を現した。昨年10月、美尾組組長の病気引退で地盤を引き継ぎ、五菱会を発足させて会長に就任。「五代目山口組」の「五」、山口組の紋章「山菱」から同会の名称を付けられたのも、山口組総本部に巨額の上納金を納めたためとみられている。

 一方、梶山容疑者も当初は稲川会系組織に属していたが、高木容疑者とともに山口組傘下に入った。96〜02年に損害保険代理業、経営コンサルタント業、飲食業など「表」の企業を設立する一方で、二十数グループ、計1000店舗に上るヤミ金融グループを組織した。1人の顧客に次々と短期で貸し付けて借金を膨らませる「システム金融」の手口を考案したのも、梶山容疑者だった。一時、陣内組副組長に就いたが、五菱会発足を機に表向きは組からはずれ、企業家の顔を装っていた。

 捜査本部は、高木容疑者と梶山容疑者が表裏一体の関係で巨額な収益をヤミ金融で稼ぎ、同会の組織拡大を支えていたとみている。【田中義宏】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031127-00000155-mai-soci