2003年11月27日(木) 00時00分

五菱会会長を逮捕 ヤミ金違法収益 （東京新聞）

　指定暴力団山口組五菱会（総本部・静岡市）によるヤミ金融事件で、警視庁や静岡、愛知県警などの合同捜査本部は二十六日、組織犯罪処罰法違反（犯罪収益等収受）の疑いで指名手配していた同会会長、高木康男容疑者（５５）＝静岡県焼津市八楠一＝を逮捕した。　

　同会系のヤミ金融は東京都内に最大時約千店舗あったとされ、これまでに数千億円の収益を上げていたとみられる。高木容疑者の逮捕で、事件は捜査本部による全容解明に向けて最終局面を迎えた。

　調べでは、高木容疑者は二〇〇一年七月ごろから今年四月ごろにかけ、ヤミ金融グループ総元締の「ヤミ金の帝王」と呼ばれた梶山進容疑者（５４）＝同法違反（犯罪収益等隠匿）容疑で再逮捕＝らが違法な収益で購入した割引金融債五千万円分を受け取った疑い。

　高木容疑者は調べに対し黙秘しているが、今年四月、高木容疑者が静岡市内の金融機関で換金した割引金融債の番号が、ヤミ金融グループの店長らが購入したものと一致していた。

　高木容疑者はヤミ金融の経営に直接関与していなかったものの、梶山容疑者と交友があり、ヤミ金融経営で成功していた梶山容疑者を数年前に側近に招いた経緯などから、捜査本部は高木容疑者が事情を知った上で割引金融債を受け取っていたと判断している。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20031127/mng_____sya_____008.shtml