2003年11月25日(火) 07時28分

迷惑メール規制法案、米下院通過（ZDNet）

　米下院議会で11月22日、迷惑メールを規制するスパム対策法案が可決された。近日中に上院も通過する見通しで、6年以上も失敗を繰り返してきた米国法による迷惑メール規制の試みが実を結びそうだ。

　「Controlling the Assault of Non-Solicited Pornography and Marketing Act」（CAN-SPAM：無承諾ポルノおよびマーケティング規制法）と呼ばれるこの法案は、無承諾迷惑メールの発信者に罰金や禁固刑を科すことでスパムの抑止を狙ったもの。ブッシュ大統領は法案に署名する意向を示している。

　CAN-SPAMは、一部のスパム対策推進陣営が求めていたほど突っ込んだ内容にはなっておらず、妥協の跡が見られる。米連邦取引委員会が「スパム拒否」登録リストの作成に当たることを認め、強制力の強い「オプトイン」ではなく「オプトアウト」を標準として義務付けるというのがその内容。この法律は多くの州が定めている州法に優先する。

　もしこれが法律として制定されれば、特定の形式のスパムは合法化される。最終法案では、メールに米国内の住所または私書箱が明記され、送信停止のリンクが末尾に記載されていれば、業者は「商業電子メール」を好きなだけ送信できると定めている。詐欺的ではない電子メールを合法化することで、ジャンク電子メールは基本的に、郵便で届くジャンクメールと同じ扱いを受けることになる。（ZDNet）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031125-00000014-zdn-sci