2003年11月25日(火) 07時29分

Red Hatの「Fedora」商標申請に研究者が異議（ZDNet）

　米Red Hatが新しいホビイスト版Linuxの名称「Fedora」を商標登録しようとしていることについて、大学の研究者が異議を唱えている。

　コーネル大学情報科学学部の上級研究員カール・ラゴズ氏によれば、同大では1997年、主に図書館司書向けに、内部と外部の情報源のコンテンツを統合表示するソフトツール開発のプロジェクトに取り組み始めた。このプロジェクトは「flexible extensible digital object repository architecture」の頭文字を取って「Fedora」と命名された。

　コーネル大学はこの名称を1997年から使い始め、商標登録はしていないものの、ソフトコミュニティーでは広く知られるようになっているとラゴズ氏は説明、「これは研究プロジェクトであり、この名称を奪い取ることに積極的な関心はない」と話す。

　しかしRed Hatが今年、愛好家とコンシューマー向けバージョンの新しいLinuxでFedoraの名称を使う意向を示した際には懸念を表明。「この名称を使うなとは言っていない。そんな権利はわれわれにはない。ただ、これを奨励できないのは確かだ」とラゴズ氏。

　Red Hatは米特許商標庁に9月、商標権を申請。同社のFedora Projectサイトでは、既にこの名称を商標として扱っている。

　商標の申請によってコーネル大学と、その後プロジェクトに加わったバージニア大学はこの名称の利用が制限されてしまうだろうとラゴズ氏は言い、このアプリケーションがレビュープロセスに達した時点で、自分たちの方が先にこれを用いていたことを根拠に正式に抗議するとしている。（ZDNet）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031125-00000009-zdn-sci