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2003年11月21日(金) 15時06分

<労働相談>長時間・サービス残業が最多に 日本労働弁護団 毎日新聞

 日本労働弁護団(宮里邦雄会長)が実施している労働相談で、これまで相談件数のトップだったリストラの相談を抜いて、長時間労働・サービス残業の相談が最多になった。リストラ相談も相変わらず多いが、会社に残っている社員も残業など長時間の仕事にさらされている厳しい現状が浮かぶ。

 同弁護団では、93年から常設の相談電話と年2回の一斉相談で労働相談を受け付けている。今年6月の一斉相談では、残業代不払いの相談が154件、残業など過重労働の相談が69件に対し、解雇の相談は138件で、残業に絡む相談が大きく上回った。常設の電話相談でも今年1〜10月、賃金不払いや過重労働の相談が約500件寄せられ、解雇相談の315件を大きく上回った。

 長時間労働で健康を損なったという相談も多い。あるタイヤメーカーの設計関連の部署では、月70時間を超えるサービス残業が常態化し、約10人の職場の労働者のうち3人がうつ病になったという相談があった。労働基準監督署にサービス残業の是正を申告して、すぐに解雇された例もあった。

 厚生労働省のまとめでは、過労などによるうつ病など精神障害の労災申請は今年度上半期で200件を超える過去最多のペースで増えており、長時間労働の過酷さを示している。同弁護団の棗(なつめ)一郎事務局次長は「解雇相談との逆転現象は驚きだ。それだけ違法な長時間労働がまん延している表れ。過労労災と結びつくもので無視できない」と話す。

 同弁護団は過労死弁護団(川人博幹事長)と共同で、初めて「残業と長時間労働」にテーマを絞った電話相談を全国9カ所で、22日10〜15時に行う。

 各地の相談電話は次の通り。▽北海道011・261・7738▽宮城022・227・9227▽東京03・3251・5363▽神奈川045・222・0043▽山梨055・235・9880▽東海052・682・3211▽大阪06・6361・8991▽岡山086・221・0640▽福岡093・871・0449。【東海林智】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031121-00001068-mai-soci