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2003年11月21日(金) 01時05分

スケッチ参考にまちづくり、宮崎駿監督がクレーム読売新聞

 福岡市が人工島(アイランドシティ)の住宅開発に、アニメ映画監督、宮崎駿さんのスケッチ画を反映させた「照葉のまちづくり」を進めていたところ、宮崎さんから20日、山崎広太郎市長あてに、「開発に一切関係がないことを理解してほしい」とのファクスが届いた。

 イメージアップに向け“宮崎ブランド”に頼りたかった市は「突然の話で困惑している。誤解を解いて、開発を進めたい」としている。

 市によると、照葉のまちづくりは、宮崎さんが市に提供したスケッチ図を参考に、照葉樹が豊かな自然あふれる街並みを充実させる計画で、今月下旬から住宅業者を公募する予定だった。

 昨年4月、職員が宮崎さんと今後のまちづくりについて相談。2か月後、宮崎さんの弟、至朗さんを通して、スケッチ画の提供を受けた。至朗さんによると、宮崎さんは海を埋め立てて自然を破壊する人工島事業には批判的だったが、子どもがたくましく育つ街づくりへの関心が強く、スケッチ画を渡したという。このため、山崎市長は14日、至朗さんとともに事業概要を発表した。

 しかし、宮崎さんは20日のファクスで、「私の本分はアニメーション映画監督で、住宅開発という事業に関与する能力や時間はない」と強調。「責任を負えない宅地開発が、期待を寄せてくれる市民に失望と損害を与えることにたえられない」とした。

 今後は宮崎さん自身の名前と、市に提供したスケッチ画13点の使用禁止を要求している。至朗さんは、「スケッチ図は(兄の)理想の街を描いたもので、あくまで『参考にしてもいい』ということで発表の了解を得た。しかし、一部報道を見て、開発そのものに携わるような誤解をしているようだ。早く会って誤解を解きたい」と話している。

 市は「宮崎氏がスケッチ画の提供以上のかかわりを持っているような誤解を与えないことを条件に、代理人と合意し、構想の発表は条件を順守している。何らかの誤解があったと考えられるので、早急に必要な説明を行い、構想の推進を図っていきたい」との山崎市長のコメントを発表した。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031120-00000515-yom-soci