2003年11月19日(水) 00時00分

健康食品に医薬品成分（朝日新聞・）

　　富山市内の業者が製造したダイエット用健康食品「貴宝美健」「軽身美人」に医薬品成分が含まれ、これを飲んだ宮崎県内の女性が動悸（どうき）などを訴えて受診していたことが分かり、県は１８日、薬事法に基づいて２製品の製造・出荷の中止を業者に指示した。２製品は福岡県の業者などが九州を中心に販売しており、「県内での健康被害の情報はない」（県くすり政策課）としている。

　　同課によると、製造したのは「バイホロン」（富山市南央町）。同社は福岡県内の販売業者から委託を受け、昨年１１月から今年１０月にかけて、納豆菌など中国産の混合原料を加工していた。２製品は名称は異なるものの同じ成分という。

　　同課では、販売業者を管轄する福岡県から通報を受け、今月１０日から２製品を県薬事研究所で分析。その結果、海外約７０カ国で肥満症治療などに効能が認められているが、国内では未承認の医薬品成分「シブトラミン」が検出された。

　　貴宝美健については、福岡県が今年７月に製品の成分検査をした際、シブトラミンは検出されなかった。同課は、シブトラミンが混入した経緯を、原料の流通経路も含めて調べている。

　　この日、記者会見したバイホロンの高田浩専務は「福岡県の成分検査の結果をみて、問題はないと安心していた。今後は、中国産の混合原料の取り扱いの中止を検討したい」と説明した。
（11/19）

http://mytown.asahi.com/toyama/news02.asp?kiji=4001