2003年11月19日(水) 14時02分
ハンセン病元患者らへの宿泊拒否 ホテルを刑事告発も(熊本日日新聞)
阿蘇郡南小国町の「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」が国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園(菊池郡合志町)に入所する元患者らの宿泊を拒否した問題で、法務省と熊本地方法務局、県は十九日、正当な理由のない宿泊拒否を禁じた旅館業法違反の疑いがあるとして、調査に入った。事実が確認されれば刑事告発も検討する。
同法務局は県の通報を受け、十八日夕方から担当者をホテルに派遣して関係者から任意で事情を聴いている。並行して法務省とも対応を協議。「ハンセン病については政府を挙げて偏見や差別の解消に取り組んでいる矢先で、事実なら前代未聞の悪質な事件。早急に調べて厳正に対処する必要がある」と判断した。
一方、県生活衛生課も十九日朝から担当者をホテルに派遣。関係者に事情を聴いたうえで予約表の提出を求めるなど、調査に着手した。事実が確認できれば、同法違反による刑事告発や営業停止などの行政処分を検討するとしている。
旅館業法では、業者は暴力団関係者や伝染病にかかっていることが明らかな場合など正当な理由なく、宿泊を拒んではならないと規定。違反すれば二万円以下の罰金を定めている。
http://kumanichi.com/news/local/main/200311/20031119000220.htm