2003年11月18日(火) 00時00分

『盗聴』武富士を提訴へ （東京新聞）

　消費者金融最大手武富士（東京）の元役員らによる盗聴事件で、被害に遭ったジャーナリストの山岡俊介さんら四人と創出版（同）が十八日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、武富士を相手に総額五億円余の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こすことを明らかにした。

　同社は、山岡さんらが月刊誌「創」や「週刊金曜日」「週刊プレイボーイ」「月刊ベルダ」に掲載した武富士批判の記事で名誉を損なわれたとして、損害賠償を求める訴訟を起こしており、今回はその反訴となる。

　反訴するのは、ほかにジャーナリストの寺沢有さん、三宅勝久さんら。このほかにも反訴の動きがあるという。

　山岡さんと創出版は今週中にも提訴する予定。訴えの内容は、（１）武富士の盗聴に対する損害賠償請求（２）山岡さんが月刊誌「創」の今年一月、二月、七月号に執筆した武富士批判の記事への不当な名誉棄損訴訟に対する損害賠償請求（３）同社がホームページ（ＨＰ）で「事実無根の記事を平気で書くジャーナリスト」などと虚偽の事実を書き、山岡さんの名誉を棄損したことへの損害賠償請求−となっている。

　山岡さんや寺沢さんは「武富士の高額訴訟は力の弱いフリージャーナリストを狙ったもので、報道の自由を抑圧する」と同社を批判した。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20031118/eve_____sya_____003.shtml