2003年11月18日(火) 03時20分

＜警察不祥事＞飲食代なども肩代わり　逮捕の警視庁警部（毎日新聞）

　知人の会社役員から約１０００万円のわいろを受け取ったとして収賄容疑で逮捕された警視庁第９機動隊警部、上野教一容疑者（４９）が、飲食代と上司への中元代、携帯電話の料金などまで、贈賄の会社役員に肩代わりさせていたことが、警視庁捜査２課の調べで分かった。飲食には、別の警察職員も同席していた。警視庁は起訴後、上野容疑者を懲戒免職処分し、この職員らから事情を聴く。

　調べでは、上野容疑者は、贈賄容疑で逮捕された会社役員、石崎裕隆容疑者（４１）に東京・新宿などのスナック、風俗店などの飲食代を肩代わりさせた。上野容疑者は「金持ってこい」と石崎容疑者を呼び出し、同席した職員の飲食代など一度に計数十万円も負担させた。

　また、一昨年の歳暮と昨年の中元時に、上野容疑者が上司らに贈った日本酒の代金計数十万円を石崎容疑者の関連する会社から支払わせていた。さらに、上野容疑者は携帯電話を石崎側から借りて、部下に使わせ、１カ月分相当の使用料約５万円を、石崎容疑者に負担させていたという。

　９９年７月〜０２年７月当時、石崎容疑者は他県でマッサージ店の経営に乗り出していたが、地元警察署へ出店をめぐって口利きを上野容疑者に依頼した際に、両者の間で総額約１０００万円の授受があった疑いがある。

　石崎容疑者は「利用できるから（上野容疑者を）飼ってやっているんだ」と話し、逮捕後の調べには「上野容疑者のおかげでマッサージ店を出店できた」と供述しているという。（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031118-00000163-mai-soci