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2003年11月18日(火) 12時06分

旧商工ファンドの敗訴相次ぐ 「制度悪用」と裁判所却下朝日新聞

 商工ローン大手の「SFCG(旧・商工ファンド)」(東京都中央区)が起こす手形訴訟を、東京地裁が「制度の悪用だ」として18日までに訴えを却下した。同社の融資は、債務者から約束手形を借用書代わりに取るシステム。支払いが遅れると裁判を利用して債務者本人や保証人の財産を差し押さえてきたが、この手法の見直しを迫る司法判断となった。

 杉山正己裁判長は、同社が債務者との間で取り交わした「約束手形」について、「正常な取引により第三者へ流通譲渡されることは全く予定されていないことは明らか」と指摘。そのうえで、「手形訴訟により債務者の抗弁を封じ、強制執行手続きをすると圧力をかけて金銭の取り立てをすることが目的だ」と述べて「手形制度の悪用で訴訟は不適法だ」と結論づけた。

 手形訴訟は、裏書きなどの一定要件を満たしていれば、原則として被告側が抗弁できない。1回の弁論で結審して判決が出るケースが大半を占めていた。しかし、東京地裁は昨年末、「借用書代わりの約束手形を一般の手形と同一視して、即決手続きに乗せるべきではない」として、同社に対して年間1500件を超えた手形訴訟の提訴自粛を要請。同社が他地裁に提訴したため東京地裁に移送されていた。

(11/18 12:06)

http://www.asahi.com/national/update/1118/015.html