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2003年11月17日(月) 06時52分

盗聴経費も「武富士会長から指示」 元課長が供述朝日新聞

 大手消費者金融「武富士」元幹部らによる盗聴事件で、元課長の中川一博容疑者(42)=電気通信事業法違反容疑で逮捕=が自らの業務上横領事件の公判で、盗聴の実行だけでなく、調査業者に支払う経費についても「武井保雄会長から細かく指示を受けていた」という内容の供述をしていることがわかった。警視庁は、武富士本社の会長室などの家宅捜索で押収した資料を分析し、裏付けを進める。

 供述や中川容疑者の弁護人によると、中川容疑者は00年8月ごろ、盗聴を請け負ったとされる「アーク横浜探偵局」経営の重村和男容疑者(57)=同=から、1日あたりの盗聴経費として20万円を求められた。交渉で15万円に下げさせ、その結果を武井会長に報告すると「そういうものは削るものではない。削ったところから情報は漏れる」と指示され、20万円に戻したという。

 盗聴器は、ジャーナリストら6人の自宅の外にある電話線に仕掛けた。通話があると電波を発信し、近くに設けた録音機が作動する仕組みで、録音できた日数に20万円をかけて経費を計算した。

 アーク側への支出を記した武富士の「禀議(りんぎ)書」によれば、盗聴を始めたとされる00年8月から01年3月までの支出総額は約2000万円にのぼる。また中川容疑者が武富士から持ち出したとされる別の書類には、盗聴の実行日とみられる日付や「10日間200万円」という記述があった。

 武富士広報部は「会長も会社も盗聴には一切関与していない」としている。(11/17 06:52)

http://www.asahi.com/national/update/1117/008.html