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2003年11月17日(月) 23時21分

ハイテク企業は女性に優しくない? 職場の本音を調査レポートMYCOM PC WEB

米Catalystは、ハイテク企業における女性の昇進状況を調査したレポート「Bit by Bit: Catalyst's Guide to Advancing Women in High Tech Companies」を発表した。実力主義とされるハイテク業界でも、依然として男女格差が目立つ職場の現状が明るみになっている。

同レポートでは、PCハードウェア、ソフトウェア、通信、インターネットサービス関連のビジネスを手がける全企業を、ハイテク企業と総称している。Fortune 500に格付けされる米国企業を例に挙げると、社内でもハイランクのポストに女性が占める割合は15.7%。しかしながら、Fortune 500中のハイテク企業に限って見るなら、仕事上の高い地位に女性が占める割合は11.0%にまで低下する。取締役会に女性が占める割合を調査すると、Fortune 500の全企業では12.4%となるのに対し、ハイテク企業のみでは9.0%になるという。

米国各地で5回に分けて、ハイテク企業の重役を務める計75名を集めて実施された今回の調査によると
1.全体的に女性の昇進を好ましく思わない社風が形成されている
2.優秀な人材を適確に評価する制度が欠如している
3.社内で女性は孤立することが多い
4.家事と仕事を両立させることが難しい
この4つの分野で問題点があるため、職場で男女格差が見られているとの結論が出されている。

例えば、女性は感情的で涙もろいという思い込みから、率直な意見を言ってくれない、大切な仕事を任せてもらえないといったケースが数多く報告された。残業が多く、融通の利かない勤務時間がネックとなり、家庭を顧みながら仕事を続けるのは非常に困難であること、全体的に女性社員が少ないため、社内で寂しい思いを余儀なくされることなど、環境の改善を求める声が目立っている。

Catalyst社長のIlene H. Lang氏は、今回の調査結果について「ハイテク業界にも、伝統的な企業スタイルと何ら変わらず、女性に対する障壁が存在していることは驚くには及ばない。しかしながら、実力主義のハイテク業界と評されるにも関わらず、その社員たちまで、こうした男女格差も仕方ないことだとして、現状に甘んじていることには驚きを隠せない」とコメントした。

なお、ハイテク業界で働く女性の数も数年前と比べて大きな変化があるわけではなく、女性の理工系離れが大きな問題になっているという。2001年のコンピュータ工学または情報科学系の修士号取得者のうち、女性の占める割合は27.7%のみ。1985年には、その割合は37%であったことを考えると、大学教育のレベルから男女格差は始まっているのかもしれない。

しかしながら、同社は2001年にもハイテク企業における女性の昇進状況を調査したレポート「Leadership Careers in High Tech: Wired for Success」を発表しており、調査に応じた企業10社のうち、工学系の学位を取得しているCEOは半数以下であったことを明らかにしている。また、管理職以上の18名の男女をインタビューした結果、10名は理工学系出身ではなかったことも示され、ハイテク企業内の昇進者と、理工学系の学位取得者を、密接に結び付けて評価すべき根拠はないとしている。

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http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/11/05/15.html

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http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/10/23/19.html

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http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/07/25/24.html

Catalyst
http://www.catalystwomen.org/

(MYCOM PC WEB)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031118-00000092-myc-sci