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2003年11月17日(月) 17時39分

武富士元課長「会長、テープ処分指示」 従わずに保管朝日新聞

 大手消費者金融「武富士」元課長らが同社に批判的なジャーナリストの通話を盗聴したとされる事件で、元課長の中川一博容疑者(42)=電気通信事業法違反容疑で逮捕=が、盗聴内容を録音したテープや関係書類について「武井(保雄)会長から『警察の摘発前に処分しろ』と言われた」と話していることがわかった。しかし、元課長は指示には従わず、発覚した場合に会社から責任を押しつけられるのを恐れてテープなど一部は処分しないで自分で保管していたという。警視庁が裏付け捜査をしている。

 自分の業務上横領事件の公判で明らかにした。それによると、中川容疑者は00年8月〜01年3月にかけ、調査業の重村和男容疑者(57)らを使ってジャーナリストら6人の通話内容を盗聴、録音したとされる。その対価として約2000万円を重村容疑者らに支払ったという。

 テープは71本にのぼり、重村容疑者が経営する「アーク横浜探偵局」への支払いを決めた禀議(りんぎ)書は十数枚あった。中川容疑者が盗聴内容や支払いについて武井会長に報告した時などに、武井会長から「警察は証拠がなければ何もできない。証拠はその都度処分しろ。摘発される前に隠せ」などと指示されたという。

 この指示に従って中川容疑者は、一部について廃棄業者に頼んで処分した。この中には盗聴の実行日や経費金額をめぐって中川、重村両容疑者が話し合った内容を記したメモも含まれていた。

 しかし、テープは処分せずに現物を自宅などに保管していた。禀議書やアーク側から受け取った領収書は複写して持ち帰ったという。理由について「前任の渉外担当者に『会社から責任を押しつけられないよう身の保全を考えた方がいい』と言われ、何かの役に立つと思って保管していた」と話している。

 捜査2課はこのテープを入手しており、内容を分析している。

 武富士広報部は、盗聴について武井会長や会社の関与を否定している。

(11/17 17:39)

http://www.asahi.com/national/update/1117/025.html