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2003年11月16日(日) 03時05分

<武富士事件>「盗聴は会長との機密事項」 中川容疑者毎日新聞

 消費者金融大手「武富士」(東京都新宿区)をめぐる盗聴事件で、元総務部課長の中川一博容疑者(42)が「盗聴は武井保雄会長(73)との機密事項だった」と警視庁捜査2課の調べに話していることが分かった。盗聴結果の報告は会長室で行われ、互いに「耳の件」という符丁を使っていた。同課は15日、前日に続いて行った武富士本社の家宅捜索を終了、盗聴テープを聞いたとされる会長室も捜索した。押収した資料の分析を急ぎ、上層部の盗聴への関与について解明を急ぐ。

 中川容疑者は別の事件の公判で、盗聴について詳細に証言、同課に対しても同様の供述をしているという。

 公判などの証言によると、盗聴テープを届けてきた調査会社「アーク横浜探偵局」の重村和男容疑者(57)との接触は、人目を避けるため重村容疑者の車の中で行われた。中川容疑者は武富士本社近くで落ち合い、重村容疑者の車の中で盗聴テープの中身を聞いてから受け取っていた。その後、中川容疑者が本社11階の会長室までテープを持参し、武井会長と2人でテープを聞いたうえで、盗聴の継続か中止かの指示を武井会長から直接受けていたという。

 社内でも盗聴の事実を明らかにできないため、2人の間では盗聴を「耳の件」という符丁を使っていた。会長室へ入室する場合や電話で連絡をとる際など「耳の件」と用件を伝えていたという。

 録音テープは聞き終わると廃棄するように命じられたが、中川容疑者は処分せずに保管し、退職時にほかの内部資料とともに持ち出していた。逮捕前の毎日新聞の取材に対し「自分の保身のため、保険として保管していた」と説明していた。

 武富士は「武井会長が盗聴に関与していることはない」と否定している。

 同課は15日午後、元専務の小滝国夫容疑者(61)と中川容疑者ら5人を電気通信事業法違反容疑で送検した。【立山清也、三木陽介】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031116-00000103-mai-soci