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2003年11月15日(土) 03時00分

視聴率操作:調査会社名乗り訪問「データチェック」と毎日新聞


 日本テレビの男性社員プロデューサー(41)による視聴率操作問題で、番組視聴の働きかけを受けた東京都内のモニター世帯の男性が毎日新聞の取材に応じ、「視聴率工作」の実態を証言した。男性によると、プロデューサーの依頼を受けたとみられる女性が、視聴率調査会社「ビデオリサーチ」を名乗って自宅を訪問し、調査用装置のデータチェックと称して番組視聴を働きかけるなど巧妙な手口が浮かんだ。

 プロデューサーの日テレへの説明では、興信所に依頼して割り出したモニター世帯に、知り合いの元番組制作会社の社長夫妻を通じて、自分が制作した番組の視聴を働きかけた。社長夫妻が工作をやめた今年2月以降はプロデューサーが電話で直接依頼したとされる。

 男性の証言によると、昨年夏ごろ、元制作会社社長の妻とみられる女性が自宅を訪問してきた。女性は「ビデオリサーチ」と名乗り、「視聴率調査の装置の計測と、実際の視聴率のデータが合わないケースが出ている。調査のため今後、時々訪問する」などと話した。玄関先での応対で、菓子折りを置いて帰った。男性は、ビ社社員の訪問を数回受けていたため不審に思わなかった。菓子折りは中身を確認せず知人に渡したという。

 2度目の訪問は数カ月後で、女性はビ社の下請け会社の「技術社員」という男性を伴っていた。「技術社員」は視聴率調査の装置を点検するそぶりを見せたうえで「装置のデータと実際の視聴データが同じかチェックしたい」と語り、複数の特定の番組を見るよう依頼したという。プロデューサーが担当した番組が含まれていたとみられる。

 今年夏ごろには、男の声で特定の番組を見るよう電話があった。電話はプロデューサーからだった可能性が高い。その後、男性宅に現金1万円入りの封書が郵便で届いたという。

 男性は「電話の男は声から、訪問した男とは別人のようだった。現金は謝礼だろう。依頼された番組は見ていないし、日テレだったかも覚えていない」と語った。

 ビデオリサーチは「装置の作動確認のために、訪問して番組視聴を依頼するようなことはない」と話している。

[毎日新聞11月15日] ( 2003-11-15-03:00 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20031115k0000m040165000c.html