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2003年11月15日(土) 00時00分

「花王」ヘーンシン!そのヘルシーなひみつ「健康エコナ」は中高年衷心に“爆破的”人気ZAKZAK

 石けんや洗剤のメーカーとして有名な花王。王道一筋のスタンスかと思いきや、同社も不況とグローバル化時代での生き残りをかけ、最近では食品事業へと積極的に参画し、食用油「健康エコナ」や「ヘルシア緑茶」など立て続けにヒットを飛ばしている。

 同社にとってこの分野は決して畑違いというわけではない。食用油の取扱いは、1928年からで、以来地道に油脂の研究を続けてきた。ただし、原油からの製油技術は持ちあわせず、仕入れた油を食用に加工して卸す程度のものだったという。

 1980年代中頃には、中性脂肪がつきにくい油脂成分「ジアシルグリセロール」を発見。ご存じのように油は中性脂肪となり、高血圧や糖尿病といった生活習慣病の原因となる。こうした病気を治す薬はあっても、その原因となる脂肪を減らす薬はないと言われているだけに、このジアシルグリセロールを用いた食用油が開発できれば、画期的な商品になることは間違いなかった。しかし、その作業は困難を極めた。

 「商品化の見通しがなかなか立たず、開発をあきらめようかという議論も出るほど時間がかかりましたが、辛抱強く研究を続けた甲斐がありました」とは同社広報担当者。

 そして、1999年、ジアシルグリセロールをおよそ80%も含む健康エコナが誕生した。

 他社の食用油に比べ、約3倍の価格にもかかわらず、成人病を気にする中高年を中心に売れ続け、発売以前は30億円程度の売り上げだった食品部門も、昨年には220億円にまで伸びた。

 健康エコナの成功は、いかに消費者の健康志向が高まっているのかを如実に証明した。その確信から、体に良いものをコンセプトにした食品事業に本格的に乗り出した。

 次に目をつけたのが、脂肪を燃焼させるカテキンを多く含んだお茶だった。

 「飲料水開発のノウハウはなかったんですが、健康エコナで培った脂肪代謝の研究を生かし、それまでの約3倍近いカテキンを含む茶飲料の開発に成功しました」

 関東甲信越地方限定にも関わらず、5月から9月末までに60億円を売り上げた。今後は全国的な展開をしていく予定だという。

 「体の外側を清潔にするだけでなく、内側も健康にしてこそ、健全な生活といえます。だからこそ、こうした健康に役立つ食品を提供し続けていきたい」

 消費者ニーズを的確に捉え、花王は生活全般を支える企業へと成長しようとしている。

■花王 明治20年創業、資本金854億円、従業員5717人、連結売上8652億円

ZAKZAK 2003/11/15

http://www.zakzak.co.jp/society/top/t-2003_11/1t2003111519.html