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2003年11月15日(土) 15時42分

元課長「元社員の電話も盗聴」と供述 武富士盗聴事件朝日新聞

 大手消費者金融の武富士元専務らによる盗聴事件で、元課長の中川一博容疑者(42)=電気通信事業法違反容疑で逮捕=が警視庁の調べに対し、同社の元社員(33)の電話も00年9月に盗聴したと供述していることがわかった。元社員は当時本社の社員とのトラブルをめぐって武富士側ともめていた。捜査2課は、中川容疑者が会社と対立する人物の動向を探る手段として盗聴を多用していたとみている。

 元社員は四国の支店長だった00年3月に退社した。直前に業務視察に来た本社社員から、ささいなことで暴行されたという。地元の警察署に被害届を出したところ、武富士側から「金を支払うから、被害届を取り下げてくれ」と頼まれたが断った。同年7月ごろから、だれかに尾行されるようになり、9月上旬から中旬にかけて、中国地方の実家の電話が盗聴されたという。

 中川容疑者が02年9月に懲戒解雇された際、武富士から持ち出したとされる盗聴通話の録音テープ71本の中に、元社員や家族の通話があった。テープは、中川容疑者の弁護人が盗聴の証拠として警視庁に提出している。

 中川容疑者らの逮捕容疑は00年12月〜01年2月、武富士に批判的なジャーナリストの自宅電話盗聴で、この約3カ月前に元社員に対する盗聴をしていた。だがすでに公訴時効(3年)が成立している。元社員は朝日新聞の取材に「自分の言動を知り、トラブルを有利に解決しようとしたのだろう。まさか盗聴までやるとは思わなかった」と話している。

 中川容疑者はこれまでの警視庁の調べに、ジャーナリストと元社員以外に、4人に対する盗聴の実行を認めている。

 武富士広報部は元社員への盗聴について「中川容疑者が話しているだけで、会社が組織的に盗聴をしたことはない」と関与を否定している。(11/15 15:42)

http://www.asahi.com/national/update/1115/023.html