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2003年11月14日(金) 00時00分

身に覚えない料金・借金返済請求 飯田で相談激増信濃毎日新聞

 身に覚えのない借金の返済や使ってもいないサービスの料金支払いを請求された—との相談が、九月から十月にかけて県飯田消費生活センター(飯田市)に七百件以上も寄せられ、中には百万円以上の被害を訴えた人もいることが十三日、分かった。同センターは「覚えがなければ、連絡を取らないように」と注意を呼び掛けている。

 相談によると、南信地方のある二十代男性は「(インターネットの)アダルトサイトを使った料金が未払い」とのメールを携帯電話に送られた。男性は、実際には使っていないため不審に思いながらもメールを返信して相手と連絡を取った。最初は一万円を請求され、「しつこい請求がこれで終わるなら」と、支払うと、相手は二万円、四十万円、百万円と徐々に要求額を上げてきた。男性は結局、計百六十万円を払ってしまったという。

 こうしたメールや郵便物を送ってくるのは「〇〇の会」「〇〇債権回収センター」などと名乗る業者で、「債権を買い取ったので至急連絡するように」「以前見たアダルトサイトの料金が未納なので料金を振り込んでほしい」といった文面で請求。「地方回収員が回収にうかがいます」などと記している場合もある。

 郵便の消印は埼玉、東京、千葉など。連絡先は携帯電話番号だけで住所は載せていない。電話をすると「すぐに支払わなければ自宅まで取りに行く。(会社や近所など)周りにも迷惑をかけることになる」などと脅し口調で料金の支払いを執拗(しつよう)に要求する場合が多いという。

 一度応じると、さらに要求してくるのが特徴。問い合わせの電話をしたり、メールを送ることは、相手に発信者の電話番号やメールアドレスを知らせることになる。飯田消費生活センターは「業者は『自宅に行く』と脅す手口を使うが、実際には来ない。利用した覚えがなければ、基本的には無視するのが最善策。決して相手に連絡を取らないようにしてほしい」としている。

 同センターによると、こうした請求に関する相談は八月まで月に百八十件程度だったが、九月に三百六十九件、十月も約四百件に上る。請求は、はがきや電子メールで集中的に行われたとみられる。

 県生活文化課によると、飯田を含め県内四カ所の消費生活センターに寄せられた同様の相談は七月が千四十五件、八月が千五十六件だったが、九月は二千二百四十件と前月から約二倍に増えた。

http://www.shinmai.co.jp/news/2003/11/14/012.htm