2003年11月13日(木) 00時00分

オレオレ詐欺にご用心　県内でも被害急増（朝日新聞・）

　電話で息子や孫を装って高齢者に電話をかけ、現金を振り込ませて金をだまし取る「オレオレ詐欺」が県内でも多発している。これまでに県警に届け出があったのは１４件（うち未遂２件）で、被害額は合わせて千数百万円に上っている。県警は詐欺容疑事件として捜査する一方、被害に遭わないよう注意を呼びかけている。

　県警捜査２課によると、４月から１１月１２日までに被害届が出されたのは１４件。月１件ペースだったが、１１月はすでに７件も起きている。地域別では、橋本、海南、御坊市と西牟婁、有田郡で各２件。和歌山、新宮、有田市、伊都郡で各１件。被害者は全員が６０〜８０歳代の高齢者で、被害額は数万〜５００万円に上っている。

　手口の多くは、若い男の声で被害者に孫や息子からの電話と思いこませ、「交通事故を起こしたので修理代を振り込んでほしい」「保証人になった友達が行方不明になった。僕が払わないといけないので今日中にお金を振り込んでほしい」などと言って指定した県外の銀行口座に現金を振り込ませるという。

　有田郡内の８０歳代の男性は、５００万円の被害にあった。電話で、知らない男から「お孫さんが保証人になっている。○時までに振り込んで欲しい。もし振り込まないとお孫さんは船に乗って働いてもらうことになる」という電話があった。電話の途中には、「孫」を装う違う男性の声で、お金を振り込むよう頼まれたという。

　だが、１４件のうち２件は被害者らが不審に思い本人に確認をとったため未遂に終わった。捜査２課は「不審な電話があれば本人や家族に事実確認をしてほしい。万が一被害にあってしまった場合はすぐに警察に届けてほしい」と呼びかけている。

（11/13）

http://mytown.asahi.com/wakayama/news02.asp?kiji=1627