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地下鉄サリン事件など１０事件で殺人罪などに問われたオウム真理教元幹部・井上嘉浩被告（３３）の公判が１３日、東京高裁であった。控訴審で初めての被告人質問があり、「（０１年の）９．１１同時多発テロ事件と、ハルマゲドン（最終戦争）がダブった。地下鉄サリン事件のようで、こわかった」と語った。
井上被告は検察側から死刑を求刑されたが、一審で無期懲役の判決を受けた。その後も反省の度合いを深めていることを立証するため、弁護側が質問する中で答えた。
山田利夫裁判長が「まだオウムの教義から抜け出ていないのでは」と問うと、井上被告は「９．１１事件の実行犯がサリン事件の影響を受けたのでは、と考えて恐ろしかった。泣き叫ぶ人たちも重なってみえた」と説明した。
一審判決を聞いたときの感想は「命を与えられてうれしかった」。しかし、被害者・遺族への償いについては「どう償っていいのか、正直分かりません」と述べた。(11/13 19:48)