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2003年11月13日(木) 00時00分

発泡酒、初の前年割れ確実 03年ビール大手5社産経新聞

 ビール大手5社の2003年の発泡酒の出荷数量(課税ベース)が13日、年間としては初めて前年実績を割り込むことが確実な情勢となった。

 1994年の発売以来市場は拡大し続けてきたが、今年5月の増税に伴う値上げや冷夏による消費低迷が直撃した格好だ。ビールとの合計出荷量も2年連続で前年割れする見通しで、限られたパイの奪い合いが激しさを増しそうだ。

 業界関係者の推計では、10月の発泡酒の出荷量は前年同月に比べて微減。ビール・発泡酒合計では5%前後の前年割れとなったもようだ。

 発泡酒の今年の出荷は、増税前の駆け込み需要で4月は32・4%増だったが、その後好天だった9月以外はマイナスが続き、1−9月累計で2・0%減。通年で前年を超えるには11−12月で10%程度の上積みが必要だが、年内に発泡酒の大型商品投入の予定はなく困難な情勢だ。

 発泡酒はサントリーが94年に初めて発売。その後各社が参入して味を改良。昨年の値下げもあり2けたのハイペースで成長した。

 業界では「新商品が登場する陰には販売を落とす商品も目立ち、成熟した市場での食い合いが始まった」(関係者)との指摘がある。「増税で買い控えや低価格の酎ハイなどへのシフトが予想以上に起きている」(キリンビール)と、浮上しがちな増税論への警戒も出ている。

 発泡酒  麦芽の使用比率が67%未満の発泡性の酒。それ以上はビール。麦芽比率で税率が分かれる。ビールに比べ税率が低い場合もあり、低価格にできることに着目して1994年10月にサントリーが発売、2001年2月のアサヒビールの参入で大手5社が出そろった。最近はビール・発泡酒総出荷に占める比率は約40%に成長し、家庭での消費はビールを上回る。ただ、各社は自社のビールが発泡酒に食われ続け、総出荷は頭打ち傾向だ。

http://www.sankei.co.jp/news/031113/1113kei028.htm