2003年11月13日(木) 12時21分

刑務所製品と偽り出荷、職員24人処分（日経新聞）

　徳島刑務所など全国の四刑務所で1990年代に、業者から家具などの完成品を調達し、受刑者による加工を全くしないまま「刑務所製品」（キャピック製品）と偽って出荷していたことが法務省の内部調査で分かった。同省は13日、この問題に関与した職員24人について訓告などの処分に踏み切った。

　不正な出荷が判明したのは徳島のほか、長崎、鹿児島、沖縄の各刑務所。1991年から98年にかけての8年間で計約2800点、小売価格で総額約1億6000万円分という。

　法務省は不正出荷に関与した、当時の徳島刑務所長（59）ら9人を訓告、10人を厳重注意、5人を注意の処分にした。

　刑務所製品は通常、法務省所管の財団法人「矯正協会」が原材料を購入して各刑務所に納入。受刑者が組み立てなどの加工をして完成品に仕上げる。完成品は矯正協会に出荷された後、同協会が全国の即売会などで販売する。四刑務所は原材料でなく完成品を業者から仕入れ、そのまま出荷していた。(12:21)

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20031113AT1G1300T13112003.html