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2003年11月12日(水) 00時00分

第三者に実印と印鑑登録証渡す 熊本市朝日新聞・

 熊本市が、発行した印鑑登録証と預かった実印を、申請者とは別の第三者に渡すミスをしていたことが11日、わかった。市は、身分証明書などで確認しないまま、登録証と実印を窓口で別人に渡していたという。今後、受け渡し方法を改善するという。

 市によると、10日午後2時20分ごろ、登録証の申請に訪れた男性が「長時間待たされている」と申し出て、この男性が申請した登録証と提出した実印がなくなったことがわかった。

 市は、悪用されないよう、ただちに登録内容を抹消。同じ時間帯に申請をしていた人に誤って渡していないか、1人ずつ電話で確認した。11日朝に、同じ窓口で転出証明書の交付を受けた別の市民に渡していたことがわかった。

 この市民は男性と同じ名字。「実印は、自分が市に預けていたのかと思っていた」と話したという。

 市はこれまで、登録証を渡す際に、窓口で名前を呼んで渡していたという。10日は通常より申請者が多く、原則フルネームで名前を呼ぶところを「名字しか呼ばなかった可能性が高い」という。

 しかも、ほぼ同じ時間帯に同じ名字の3人が、証明書類の申請手続きをしていたという。

 住民票写しなどの証明書の受け渡しは一日数百件の申請があり、番号札との引き換え制をとっている。だが、1日十数件から三十数件しかない印鑑登録証の申請などについては、担当職員が目視で同じ人物かどうかを確認するだけだ。

 ミスがあった時間は昼休みの交代時間で、申請を受け付けた職員と印鑑登録証などを渡した職員が別人で、受け渡しの際のチェックが十分できなかった可能性もある。

 県内のほかの自治体には、入念なチェック態勢を整備しているところもある。荒尾市は、パソコンに印影を取り込み、すぐに実印を返却。その際、登録証の番号と同じ番号を紙に手書きして申請者に渡し、受け取りの際に引き換えている。

 熊本市の合志暢一・市民課長は「確認作業の認識が甘かった。今後、受け渡しの際も身分証明書の提示を求めるなどして、確認を徹底したい」と話す。
(11/12)

http://mytown.asahi.com/kumamoto/news02.asp?kiji=2899