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2003年11月11日(火) 12時22分

カテーテル挿入ミスで女性患者が脳死状態 東京医大病院朝日新聞

 東京医科大学病院(東京都新宿区)で今年8月、直腸がんの手術を受けた女性患者(51)が、心臓に通じる太い静脈(中心静脈)に入れる点滴用カテーテルの挿入ミスから、脳死の状態に陥っていたことが11日、分かった。病院側は医療事故であることを認め、家族に事情を説明したという。

 都医療安全課や病院などによると、患者のがんの手術は8月4日に行われた。手術の際、栄養剤や抗生剤を投与するため、麻酔科医が首の右側の頸(けい)静脈から、点滴用のカテーテル(直径約1.5ミリ)を血管内に挿入した。

 手術翌朝、女性が意識不明の重体に陥り、心肺停止状態となった。すぐに蘇生措置が取られ、心臓は動き出したが、意識は戻らなかった。

 医師らが調べたところ、カテーテルの先が静脈を突き破っており、点滴の輸液が胸の中に漏れ出していた。この輸液が胸にたまって肺を圧迫、呼吸ができなくなり、低酸素脳症に陥ったとみられる。

 患者が重体に陥った当初、医師らは脳梗塞(こうそく)などを疑ったが、患者のCT(コンピューター断層撮影)の結果、初めてミスをしていることに気づいた。カテーテル挿入から約24時間たっており、この間、約3.4リットルの点滴液が投与されたという。

 病院はがんの手術自体は成功したと、都に説明している。

(11/11 11:48)

http://www.asahi.com/national/update/1111/016.html