2003年11月10日(月) 00時00分

五菱会のヤミ金事件 売上金　ドルに替える （東京新聞）

　指定暴力団山口組五菱会（総本部・静岡市）によるヤミ金融事件で、ヤミ金融グループの一つ「ＴＯグループ」が多額の売上金を米ドルに両替していたことが十日、警視庁や愛知県警などの合同捜査本部の調べで分かった。

　同グループの中間責任者の男二人が組織犯罪処罰法違反（犯罪収益の隠匿）の罪で起訴されており、こうしたマネーロンダリングがグループ総元締で元同会系組幹部梶山進被告（５４）ら上層部の指示で行われ、収益が五菱会に流れていたとみて捜査を進めている。

　起訴されたのは、ＴＯグループで売上金の集計・管理などを担当していた東京都新宿区北新宿二、相沢昭夫（３４）ら二被告。

　同グループは同会系元組員松崎敏和被告（３４）が経営し、昨年二月時点で傘下に十四店舗。うち二店舗だけで二〇〇〇年九月以降、銀行口座に約十一億円の振り込みがあった。

　相沢被告らは毎月、各店舗の売り上げを集計し、現金で松崎被告に上納していたという。

　調べでは、相沢被告らは昨年夏から十二月ごろにかけ、松崎被告に上納する売上金の一部約一千万円を米ドルに両替していた疑い。

　両替は松崎被告の指示で、相沢被告らが店長に偽名で両替させていた。

　捜査本部がこれまでに実施した梶山被告の関連先の家宅捜索では、米ドルが十万ドル以上見つかっており、資産管理や海外送金などの目的があるとみて追及している。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20031110/eve_____sya_____002.shtml