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2003年11月10日(月) 00時00分

日本コーリン社長を提訴「会社乗っ取りだ」ZAKZAK

 7月に突如、民事再生法適用申請という事実上の倒産となったジャスダック上場の医療機器メーカー「日本コーリン」の監査役3人が、「社長らによる計画倒産だった」として10日までに、柳本吉彦社長を相手に2億円の損害賠償を会社に支払うよう求めて東京地裁に提訴した。株価1万円超をつけたこともある“ドリーム企業”に何が起きていたのか。

 同社は、99年にリース発売した動脈硬化検査装置が大ヒット。「新興市場の星」と株式アナリストらがはやし、00年の一時、株価は1万円を突破し、その後も3000円〜8000円を上下する値ガサ株として投資家の注目を集めていた。

 ところが今年2月、海外販売強化を名目にソニーから招かれた柳本社長が就任すると、リース契約の引き当てが不足だとして5月中間決算で特別損失50億円を計上。結果、15億円強の債務超過に陥り、民事再生法申請にいたった。

 不可解とも思える倒産劇に投資家のショックも大きく、「数百万円、数千万円が一夜にして紙切れになった」人が続出した。

 そして、再生手続き開始後の9月、外資ファンド「カーライル・グループ」に、同装置の特許もろとも事業譲渡が決定。来年1月に新会社を発足させ、柳本氏が社長に就任する予定だという。

 訴えた監査役は「リースの解約率を過大に算定して債務超過を作り出した。外資と組んだ会社乗っ取りだ」と話している。

ZAKZAK 2003/11/10

http://www.zakzak.co.jp/society/top/t-2003_11/1t2003111015.html