2003年11月10日(月) 07時00分

病院格付け、ムーディーズも参入（日経新聞）

　米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは日本の医療機関向けの格付け基準を策定した。財務内容のほか、医療の質を確保する取り組みも評価する。医療機関の間で格付けを取得して資金調達手法を多様化、設備増強に取り組むケースが今後増えると判断した。

　医療機関から財務諸表のほか、在院日数や医師の配置状況など医療の質を示すデータを収集。経営者と直接面談し、経営戦略の実効性などを判断したうえで債務返済能力を評価する。同社は米国で約600の医療機関を格付けした実績がある。今回の国内基準は米国基準を基に国内の医療制度や規制を反映させた。医療機関は銀行借り入れに依存しているのが実情。しかし病棟建て替えや最先端装置を導入するには数十億円規模の投資が必要で、公募債発行などを検討する医療機関も出始めている。市場の信用を得るため格付けを取得する動きが進むと判断した。(07:00)

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20031110AT1D0706109112003.html