2003年11月08日(土) 13時07分

米国のIP電話会社、相次ぎ“無料”通話プラン提供（ZDNet）

　米国のIP電話会社が加入者を引き付ける目的で、相次いで通話料無料の無制限プランを打ち出している。

　IP電話提供企業の8x8では現在、加入者同士なら無料で電話がかけられるようになっている。ただし75ドルの変換機を同社から購入するという条件付き。同社担当者が11月7日語ったところでは、これは通常月額6ドルで提供している「Freedom Plus」プランの新バージョン。

　一方、間もなく正式発足予定のIP電話提供企業Voicegloも無料通話プランを提供すると、エドワード・セスペデス社長は話す。Voiceglo加入者間の無料通話は月額12.99ドルの基本プランに含まれる。北米で従来型の電話回線を利用した通話には1分間3セントの料金がかかる。

　Voicegloと8x8の動きは、商用IP電話会社が無料のネット通話を使って有料プランに顧客を引き付け、従来型の電話利用者にリーチしようとしていることを示す一例だ。

　インターネットに接続されたコンピュータや電話間の通話であれば通常は無料なため、こうした企業はそれほどのリスクを冒しているわけではない。多額の経費がかかるのは、加入者が従来型の電話ネットワーク利用者に電話をかける場合だ。この場合、IP電話会社は電話会社のネットワークにアクセスするための料金を支払う必要があり、この経費が膨大になりかねない。大手IP電話会社のVonageは、加入者が従来型の電話にも電話をかけられるようにするために、Qwest Communications Internationalに月額100万ドルを支払っている。

　8x8広報のヒュー・リーズ氏は「当社がこれをやっているのは、IP電話を試してはみたいが、月額5.95ドルを支払うことはちゅうちょするという人が多いためだ。一時金のみの支払いを望む技術通の人の市場が存在すると考える」と説明している。（ZDNet）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031108-00000016-zdn-sci