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2003年11月07日(金) 21時19分

酢酸濃度を間違え注入、がん患者死亡…舞鶴赤十字病院読売新聞

 舞鶴赤十字病院(京都府舞鶴市倉谷)に肝臓がんで入院していた舞鶴市内の男性(62)が、患部に適正濃度(50%)の約1・8倍の酢酸を注入された後、死亡していたことが7日、わかった。治療に当たった男性医師(33)が酢酸の適正濃度を確認しないまま注入したことが判明、同病院は遺族に治療ミスを認め、謝罪した。

 院長の説明では、男性は10月6日に入院。男性医師は、腫瘍(しゅよう)に無水エタノールを注入する治療をしたが、効果が上がらず、同27日に酢酸を麻酔薬とともに注入する治療を開始。直後にけいれんを起こし、約4時間後に死亡した。

 容体急変後に死亡したため病院が調査したところ、50%に薄めて使う酢酸が、原液に近い89%の高濃度だったことがわかった。病院は、これが死因として否定できないとし、遺族に謝罪、舞鶴西署に届けた。同署は任意で事情を聞いている。

 弘中武院長の話「新たな治療の前に文献などで確認する基本が欠如していた」(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031107-00000413-yom-soci