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2003年11月07日(金) 00時00分

警察官装い詐欺13件朝日新聞・

◎説明すっかり信用、女性被害12人、計460万円詐欺

 「○○警察署です。あなたの家族が交通事故を起こし、示談金が必要になりました……」。警察からの突然の電話にうろたえ現金を振り込むと、実はすべて真っ赤なウソ。警察官を装い示談金名目で金をだまし取る「本官詐欺」の被害が広がっている。県警は「おれおれ詐欺」の新種ならぬ新たな手口に警戒を呼びかけている。

 10月7日午前11時半、川越市の無職男性(66)は、警察官を名乗る男からの突然の電話を受け、うろたえた。

 「息子さんが交通事故を起こし、相手が示談を望んでいる。今日中に金を振り込み示談が成立すれば業務上過失傷害の罪に問われないで済む」。丁寧に説明する「警察官」をすっかり信用し、20分後には指定された銀行口座に89万円を振り込んだ。ところが、事故を起こしたはずの息子はぴんぴんして「いったい、なんのことだ?」とびっくり。

 県警の調べでは、この被害を皮切りに同様の手口による詐欺事件が未遂8件を含め13件確認されている。被害総額は460万5千円。

 「警察官」から電話を受けたのは、さいたま市や川越市など県南・西部に住む30〜70代で、女性が12人を占める。70代の母と30代の娘がそろってだまされ、200万円以上を振り込み、だまし取られた例もある。

 いくつかのケースでは、事故の当事者を名乗る男、当事者の夫などという設定の「弁護士」まで電話口に登場している。

 「法的にいって、早く示談に応じれば逮捕されることはない」などと、いかにも専門家風の助言をして信じ込ませる例もあった。

 被害に遭った人たちは「警察官だというから、疑いもしなかった」と悔やんでおり、県警は被害の拡大を懸念している。

 県警幹部は「警察官を信用するな、とも言えないのが辛いところ。しかし、金の支払いを警察が勧めることは絶対にないことを分かっておいてほしい」と話している。

◎さいたまで「行員」カード詐欺

 さいたま市西区西遊馬の女性(78)が5日午前10時50分ごろ、「銀行員を名乗る男に詐欺にあった」と大宮西署に届け出た。

 調べでは、10月31日午前11時ごろ、男性の声で「武蔵野銀行の者ですが、最近キャッシュカードの事故が多いので作り替えた方がいい」と電話があった。高齢のため女性が外出をためらうと「外回りの者をいかせます」と話し、約30分後に20代後半の「高橋」と名乗る男性が訪れ、預金通帳3通とキャッシュカード3枚を持ち去った。3日午後4時半ごろ、口座から約90万円が引き落とされていたという。

 同署は「年配の方を狙った新手の詐欺ではないか」とみて、警戒を強めている。

◎深谷では「孫」50万円詐欺

 78歳が50万円だまし取られる 深谷市東方の無職女性(78)から5日午後6時ごろ、「50万円をだましとられた」と110番通報があった。深谷署の調べでは、同日午前9時前、女性の自宅に孫を名乗る男性から「借金を返さないと家に帰れない。50万円を指定の銀行口座に振り込んでくれ」と電話があり、信用した女性が約30分後に入金したという。女性が孫に確認したところ、孫からの電話ではないことがわかった。深谷署は詐欺の疑いで調べている。
(11/7)

http://mytown.asahi.com/saitama/news02.asp?kiji=4662