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2003年11月07日(金) 11時49分

筋肉からも異常プリオン ヤコブ病死亡患者から検出朝日新聞

 クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)で死亡した患者の筋肉や脾臓(ひぞう)で、異常プリオン(CJDの病原たんぱく)が見つかった。スイスの研究チームが6日、米ニューイングランド医学誌に発表した。異常プリオンは中枢神経にたまると考えられてきたが、微量ながら筋肉でも検出されたことで、「医療行為で感染する恐れもある」という。

 96〜02年にスイス国内で死亡した36人のCJD患者について、脳の組織(36人分)と筋肉(32人分)、脾臓(28人分)のサンプルを、チューリヒ大学のチームが高感度の検査法で調べた。

 すべての患者の脳組織で異常プリオンを検出したほか、脾臓でも28人中10人で、筋肉でも32人中8人で見つかった。筋肉や脾臓の異常プリオンの量は、中枢神経の1万分の1ほどだった。

 異常プリオンは、正常プリオンを異常型に変化させる。CJDや牛海綿状脳症(BSE)は、この異常プリオンが脳に蓄積して発症する。CJD患者の一部は汚染された乾燥硬膜の移植でかかった例や遺伝性のものだが、残りの多くは罹患(りかん)理由が分かっていない。

 研究チームは論文の中で「(脳以外の)医療行為で病気をもらっている例もあるのではないか。いかなる種類の手術もCJDの危険因子となりうる」と説明している。(11/07 11:01)

http://www.asahi.com/science/update/1107/002.html