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2003年11月06日(木) 23時15分

間違いだらけのボランティア用語事典、学研が絶版を決定朝日新聞

 大手出版社の学習研究社(学研、東京都大田区)が3月に発行した「ボランティア用語事典」の記述に間違いが多数あることがわかり、学研は同事典を絶版にし、これまでに販売した約2000冊を回収することを決めた。来年2月をめどに改訂版を発行する。大阪のボランティア協会が「多くの事実誤認や誤解を招く内容が含まれる」と学研に指摘していた。

 同事典はA4変型判、128ページ。6人の専門家が執筆し、3月に出版された。予約販売のみで、印刷した約4000部のうち約2000部が全国の図書館や小学校などに納品された。

 社会福祉法人大阪ボランティア協会が調べたところ、同事典に収録されている全161語のうち、約6割に事実とは違ったり、偏った見方だったりする記述が見つかった。同協会は10月30日付で販売中止を求める書面を学研に送っていた。

 明らかな誤りの記述例としては「NGOは、国連に申請し、認定される」(実際は、国連から認定されなくてもNGOと名乗ることができる)▽「あしなが学生募金で、交通遺児への募金をしている」(実際は、交通遺児支援は別団体が行っている)——などがあり、配慮に欠ける表記も多いという。

 同協会は「人権感覚を疑う記述や個人的意見が多く、事典として偏っている」と指摘している。

 学研広報室は「指摘された点の中には見解の相違もあるが、社内調査でも間違いが見つかったため絶版を決めた」と説明している。

(11/06 23:15)

http://www.asahi.com/national/update/1106/039.html