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2003年11月04日(火) 22時25分

日立からE-mailの送受信も1スイッチで操作可能な身体障害者向け「伝の心」MYCOM PC WEB

日立製作所ユビキタスプラットフォームグループは、肢体と視覚に不自由のある重複障害者を主なターゲットとした意思伝達装置「伝の心」を発表した。製品はノートもしくはデスクトップPCとプリンタ、学習リモコンなどで構成され、これに販売会社の提供するタッチセンサー、瞬きセンサー、光電タッチセンサーから患者の症状に合わせて1つを選び、併せて提供される。価格は50万円で、10日から日立ケーイーシステムズを通じて販売される。

この製品は、Windows XPを搭載したPCに、重複障害者でも操作が可能なスイッチを組み合わせ、専用のソフトウェアを使って漢字変換などを1つのスイッチで操作できるようなインタフェースを提供するもの。ディスプレイ上に表示された文字盤やメニューなどの上をカーソルが自動的に動き、目的の項目にカーソルが移動したときに患者自身がスイッチを押すことで装置の操作を行うことができる。文書作成やE-mailの送受信のほか、ウェブサイトの閲覧やさまざまなアプリケーションの操作も可能だ。

同社では、これまでも筋委縮性側索硬化症(ALS)患者向けに「伝の心」提供してきたが、今回は装置の音声読み上げ機能を強化。従来は文章をそのまま読み上げる「滑らか読み」のみがサポートされていたが、今回は1文字ずつ区切って詳細を読み上げる「1文字詳細読み」にも対応した。「1文字詳細読み」では、たとえば「朗」の場合「ほがらか・ろうどくのろう」のように詳細に読み上げられ、視覚障害者が正確に文字を判別することを助ける。その他、メニューや文字盤でも機能強化がなされている。

今回の機能強化は、視覚障害のある筋ジストロフィー患者からの要望がきっかけとなっており、2002年度の経済産業省「障害者等向け情報システム開発事業」の一環として開発された。同社ではALS患者に加え、脊髄損傷や脳血管障害など、より幅広い症状の患者にも利用できるよう、今後も操作性の向上や機能の強化に取り組んでいくとしている。なお今回の製品を厚生労働省の日常生活用具給付制度の対象者が購入する場合、最大47万円の購入補助が受けられる。

画像はこちら
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/11/04/19.html

日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/

(MYCOM PC WEB)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031105-00000094-myc-sci