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2003年11月04日(火) 15時04分

電磁波で封筒の禁止薬物を「透視」 理研と科警研が開発朝日新聞

 理化学研究所(埼玉県和光市)の川瀬晃道・研究リーダーと警察庁科学警察研究所の研究グループが、テラヘルツ波という特殊な電磁波を使い、封筒の中にある覚せい剤などの禁止薬物を特定することに成功した。実用化すれば、覚せい剤も税関や国際郵便局で水際で摘発することが可能になる。

 テラヘルツ波は、光と電波の中間にある特殊な電磁波で、エックス線と同じように紙やプラスチックなどを通過して画像に映すことができる。

 約20種類の禁止薬物に様々な波長のテラヘルツ波をあてて実験した結果、薬物がテラヘルツ波を吸収する際、それぞれの薬物に固有の吸収率を示すことを発見。薬物の「指紋」にあたる固有の吸収率と照合することで、郵便物などに隠された薬物を特定できるようになる。

 小包と違って、封筒などの信書を開封することは法律で禁じられており、開封するには捜査令状が必要になる。空港の手荷物チェックなどに使われるエックス線は、中にある物の形までしかわからず、郵便物を開けずに薬物を発見するのは現状では困難だ。税関では麻薬犬で手荷物を検査しているが、信書は数が多く、手が回らない状態だという。

 1つの封筒を調べるのに約1分かかるが、科警研は「成果が出せるよう、今後も研究を進めていきたい」と話す。企業と製品開発に乗り出しており、川瀬リーダーらは「1年以内に実用的な検査機を完成させたい」としている。

(11/04 15:04)

http://www.asahi.com/science/update/1104/002.html