　暴力団　人気の陰で暗躍？（神戸新聞）

2003年11月01日(土) 00時00分

　十八年ぶりのリーグ優勝を果たした阪神タイガース。しかし、阪神人気をめぐっては関係者の間で「暴力団関係者が甲子園球場などでうごめいている」などとささやかれていた。兵庫県警では今回の逮捕を機に、タイガース人気に便乗した同球場での“黒い動き”にメスを入れる構えだ。

　幹部が逮捕された私設応援団「中虎連合会」は関西に十六、関東に十の会派があるといわれ、会員は約五百人。黒い法被姿で、観客席中段以上に陣取ることで知られる。

　今年十月には同会の「関西連合会　東京一家」のリーダーが、東京ドームの巨人—阪神戦入場券を転売目的で購入したとして、都迷惑防止条例違反（ダフ屋行為）で警視庁に逮捕された。

　関西の別の私設応援団員らは「一部応援団の暴力団関係者が観客席を買い占め、別の応援団を追い出したとも聞いた。ダフ屋のうわさも」と言う。

　タイガースフィーバーに沸いた今年、球場の入場券を求め徹夜で並ぶ姿が目立った。終盤では一枚数万円で買うファンも珍しくなかったといい、人気の過熱ぶりを背景に同会が転売目的で観客席の場所取りをしていたとの情報もあり、県警は解明を進める方針。

　今回の問題に関し球場側は「脅されたから胴上げを後回ししたのではない。安心して野球を見てもらえるよう、暴力団対策でも警察と連携したい」とする。

悪のニュース記事