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2003年10月31日(金) 20時11分

「刑事裁判を受ける被告の態度か」 遺族が松本被告批判朝日新聞

 地下鉄サリン事件で営団地下鉄職員だった夫(当時50)を亡くした高橋シズヱさん(56)は、公判傍聴後に記者会見し、「やっとここまできたなあ、という感じ。遺族としてはやっぱり長かった」と振り返った。

 最終陳述で何も語らなかった松本被告に対しては「発言すべきときは発言せず、発言すべきでないときに証人のじゃまをする。刑事裁判を受ける被告の態度なのか」と批判。弁護団にも「なぜ事件を起こしたのか、最終弁論を聞いてもわからなかった。自分たちが接見できないなら、なぜ精神科医やカルトの専門家らの助けを借りるなどして、あらゆる角度から接触しようとしなかったのか」と残念そうだった。

 松本サリン事件で大学生だった息子(当時19)を亡くした阿部和義さん(61)は、法廷に姿を見せなかった。「裁判は長すぎて、今さら見ても仕方がない。裁判が続いていることは遺族にとって苦痛で、早く心が安定することを望む」と言葉少なに語った。松本被告に死刑を求める気持ちは変わらないという。

 事件で、阿部さんの家族ひとりひとりの生き方も大きく変わった。「麻原には、遺族への2次被害も考えてほしかった」

 坂本堤弁護士一家殺害事件で娘の都子さん(当時29)夫婦と孫の龍彦ちゃん(当時1)を一度に失った大山友之さん(72)も傍聴しなかった。当初は熱心に傍聴を重ねていたが、しだいに足が遠のいた。「検察、弁護団、裁判所とも、それぞれの立場で頑張っていたのは分かる。しかし、弁護団は根掘り葉掘りの質問が多く、長い時間と大変なお金をかけたわりには何も真実が出てこなかった、という気がする」と話した。(10/31 20:11)

http://www.asahi.com/national/update/1031/029.html