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2003年10月31日(金) 19時19分

<クローン家畜>肉は安全 来年にも販売承認 米医薬品局が結論毎日新聞

 体細胞クローン家畜の安全性を審査してきた米食品医薬品局(FDA)は「体細胞クローン技術でつくった家畜の肉やミルクなどは、通常の食品と同様、安全性に問題はない」とする報告書をまとめた。報告書の要約を入手したロイター通信が30日、伝えた。

 FDAは、これまで安全性の評価が不十分だとして、クローン家畜やその子孫の肉などの商品化を自粛するよう企業側に要請してきた。だが、今回の結論で、クローン牛肉や乳製品などの販売承認に向け、大きく踏み出す。業界関係者によると、来年前半にも承認が得られる可能性があるという。日本など各国でのクローン肉解禁論議にも影響を与えそうだ。

 市民団体などは「長期的な安全性の評価が不十分で、表示の可否など未解決の問題が多い」とクローン家畜製品の市販に強く反対しており、今後、大きな論議を呼ぶのは確実だ。

 ロイター通信によると、FDAの専門家がまとめた報告書は、クローン家畜の誕生直後には、病気を発症する危険性が通常より高いことは認めたが「成長すれば差異は少なくなり、正常な出産も可能」と指摘。肉などを検査しても「通常の動物と実質的に区別がつかない」と指摘し、安全性を認めた。

 FDAは来月4日、この問題での公聴会を開き、意見を求める。(ワシントン共同)

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 日本では、体細胞クローン家畜は食肉として流通していない。しかし、体細胞クローン牛の安全性については昨年8月、農林水産省がマウスに食べさせても「一般牛の場合と差はなかった」とする実験結果を発表。厚生労働省の研究班も今年4月、農水省の判断を追認する報告書をまとめた。

 厚労省は各国の動向も踏まえたうえで、内閣府の食品安全委員会に体細胞クローン牛の安全性評価を諮問する予定だ。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031101-00000031-mai-int