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2003年10月30日(木) 11時40分

オウム真理教・松本被告の最終弁論始まる読売新聞

 地下鉄、松本両サリン、坂本堤弁護士一家殺害など13事件で、殺人罪などに問われたオウム真理教の麻原彰晃こと松本智津夫被告(48)(求刑・死刑)の最終弁論が、30日午前10時から、東京地裁(小川正持裁判長)で始まった。

 弁護側は最終弁論で「一連の事件は本物の宗教者である被告の指示で行われるはずがない」などと主張し、検察側の構図に反論した。

 最終弁論は800ページを超えるため、31日午後まで続けられ、1996年4月の初公判から7年半に及んだ審理が終結する。判決は来年2月27日で、未曽有の凶悪事件を引き起こした集団の一連の公判は最大のヤマ場を迎える。

 検察側は今年4月の論告求刑で、起訴した13事件すべてについて、松本被告が弟子に指示・命令したと指摘し、死刑を求刑した。

 これに対し、弁護側はこの日の最終弁論で、「事件は松本被告や教義とは関係がなく、弟子たちによって行われた」と主張、松本被告は「国内外の宗教学者や宗教家から高い評価を受けた本物の宗教指導者だった」と強調した。

 最終弁論は、検察側の立証に詳細に反論している。弁護団は法廷で読み上げる部分を絞り込んだうえ、この日午前中は包括的な主張となる総論を朗読、午後からは13事件について各論を展開する。

 これに先立ち、弁護団は29日、東京拘置所で松本被告と接見し、最終弁論の要旨を読み聞かせた。「理解はしていたようだが、特に反応はなかった」という。

 松本被告が起訴された13事件を巡る弟子たちの判決では、いずれの事件でも、同被告の指示が認定されており、弁護側には厳しい展開となっている。

 松本被告は当初、17事件で起訴されたが、検察側が審理迅速化のため、98年1月、地下鉄、松本両サリン事件の負傷者数を絞り込む訴因変更を行った。さらに、2000年10月には、薬物密造関連の4事件の公訴(起訴)取り下げを申し立て、東京地裁が4事件の公訴棄却を決定した。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031030-00000003-yom-soci