2003年10月29日(水) 15時09分

詐欺容疑：パソコン１０億円詐取か　日立関連元社員ら　（毎日新聞）

　日立製作所の子会社「日立インフォメーションテクノロジー」（東京都港区）の元社員（３８）ら２人が、仕入れ伝票を不正に操作し、水増し発注してパソコン約５０００万円相当をだまし取った疑いが強まったとして、警視庁捜査２課は２９日、詐欺容疑で２人の取り調べを始めた。容疑が固まり次第逮捕する方針。約１０億円の余罪があるとみて調べる。

　取り調べを受けているのは同社の営業担当の元社員と取引先の金型製造業「朝日製型」（墨田区）の社員の２人。

　調べでは、元社員らは昨年１１月、日立インフォメーションテクノロジーがパソコンを仕入れる際、仕入れ伝票の発注量を水増しし、約５０００万円相当のパソコンをだまし取った疑い。２人はだまし取ったパソコンを転売していた。

　同社のコンピューターシステムでは、上司のパスワードを入力しないと発注できないシステムになっていたが、元社員らはパスワードを盗み見て、勝手に発注していたとみられる。

　取引先からの指摘で水増し発注が発覚。元社員が認めたため、同社は昨年５月に懲戒解雇。今年３月、元社員ら２人を詐欺容疑で警視庁捜査２課に告発していた。

［毎日新聞１０月２９日］ ( 2003-10-29-15:09 )

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20031029k0000e040076000c.html