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2003年10月28日(火) 17時04分

梶山被告指示で宗教法人にお布施8千万円 ヤミ金融事件朝日新聞

 指定暴力団山口組五菱会系によるヤミ金融事件で、元暴力団幹部の梶山進被告(54)=出資法違反(高金利)罪で起訴=の指示で傘下の末端店舗が、収益の一部を北海道の宗教法人に「お布施」名目で寄付していたことがわかった。総額は8000万円前後で、最終的に梶山被告管理の銀行口座に振り込まれていた。警視庁などの合同捜査本部は、山口組への上納資金をプールする目的もあったとみている。

 調べでは、この宗教法人は北海道苫小牧市に本部がある。78年に設立された。梶山被告は97年ごろ接近を図り、現在もトップの代表に次ぐ地位にあるという。一方、宗教法人の代表は96〜99年、梶山被告が代表取締役だった東京都内の損害保険代理会社の取締役を務めていた。さらに、この損保会社は01年6月、宗教法人の土地や建物に極度額1億円の根抵当権を設定するなど両者の関係は深い。

 最盛期に1000店あった末端店舗のうち、捜査本部に逮捕された店長の供述や押収した資料によると、「お布施」は梶山被告から各店長に指示されていた。宗教法人が都内のホテルで毎月開く「祈祷(きとう)」に参加し、その際店の売上金額に応じて寄付させられていた。1人につき1万円、5000円、3000円で、店の売上金から出せとも指示されていた。

 調べでは、00年ごろから梶山被告が逮捕された今年8月までの布施の総額は8000万円前後。ほぼ全額が梶山被告が管理する口座に移されていた。この金はそのまま残っており、捜査本部は山口組2次団体の五菱会や山口組総本部に上納するためにプールしていた可能性もある、とみている。

 関係者によると、山口組系暴力団は宗教法人を支配下に置くことがよくあるという。宗教法人への寄付は非課税で、非合法な手段による収益を預けるのに都合がいいとされるためだ。捜査本部は、梶山被告が宗教法人を利用したのはこうした狙いがあったとみて、解明を進める。(10/28 17:04)

http://www.asahi.com/national/update/1028/020.html