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2003年10月24日(金) 15時00分

ヤミ金融:逮捕第1号から1年余 山口組組織関与にメス毎日新聞


 指定暴力団山口組五菱会による組織的ヤミ金融事件を捜査している警視庁と5県警の合同捜査本部は24日、出資法違反容疑で五代目山口組総本部の家宅捜索に着手した。ヤミ金グループを運営していた五菱会傘下の組長を逮捕してから約1年。ついに1万7900人の構成員を抱える日本最大の暴力団組織の頂点に捜査が入った。暴力団の資金源が枯渇する中、新手の資金源として登場してきたヤミ金ビジネス。捜査本部は違法な収益が暴力団に流れた全容解明を進める。

 昨年9月、広島県警による東京都内のヤミ金業者摘発が、ヤミ金業界と山口組の関係解明に向けた捜査の始まりだった。この業者が「AR」と呼ばれるグループに属することが判明。グループの経営者が、五菱会傘下の山口組3次団体組長であることを突き止めた。ヤミ金事件で初めて逮捕された暴力団幹部。押収資料から、他にも「FC」「TO」などアルファベット2文字の同様のグループが都内に多数存在することが分かった。

 ヤミ金融が、山口組の組織的な資金源になっている実態がのぞいた。警視庁は山口組の組織的関与を解明するため、業者の摘発を重ねた。今年1月には、警視庁と3県警(後に5県警)が合同捜査本部を設置した。

 五菱会が組織的に展開した「ヤミ金ビジネス」の実態が、徐々に明らかになった。しかし、店頭での対面営業でなく、多重債務者名簿をもとにダイレクトメールや電話で勧誘する手口。暴力団幹部らは顧客を直接相手にせず、違法な取り立てを行う「実行部隊」には就職情報誌で募った若者を採用するなど、「山口組隠し」の営業実態が、捜査の壁にもなった。

 しかし、地道な捜査の積み重ねと押収資料の分析で、捜査本部は8月、五菱会の家宅捜索に踏み切るとともに、同会の事実上ナンバー2である梶山進被告(54)の逮捕にこぎつけた。それから2カ月余り。捜査はついに、日本最大の暴力団組織の本部捜索にたどりついた。【田中義宏、鈴木泰広】

[毎日新聞10月24日] ( 2003-10-24-15:00 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20031024k0000e040069001c.html