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指定暴力団山口組系五菱（ごりょう）会系のヤミ金融事件で、警視庁と広島県警などの合同捜査本部は、２４日にも神戸市灘区にある山口組総本部を出資法違反（高金利）容疑で家宅捜索する。ヤミ金融事件で山口組総本部を強制捜査するのは初めて。
これまでの調べで、ヤミ金融組織は、五菱会系暴力団元幹部の梶山進被告（５４）＝出資法違反罪で起訴＝が率い、最盛期に１０００店舗、年間１０００億円の収益があったとされる。しかし、その大半の流れは解明されていない。捜査本部は、違法な貸し付けで得た収益が五菱会を経由して山口組本体に渡っていた可能性があるとみて、家宅捜索に踏み切る。
調べによると、収益の一部は五菱会系組幹部が経営する風俗店や、梶山被告の知人が営む飲食店などで使われたことがわかっている。だが、これらは収益のごく一部にすぎない。
梶山被告は８月１１日に逮捕され、その後２回逮捕されたが、金の流れについての具体的な供述は拒んでいるという。共犯容疑で逮捕された傘下の業者らも同様だが、警視庁は、警察の取り締まり強化などで資金確保に悩む山口組が、下部組織に指示してヤミ金融を営み、法外な収益を上げているとみて、実態解明を進めている。(10/24 06:25)