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2003年10月24日(金) 12時52分

不正口座の対策強化 北陸の金融機関中日新聞

 【石川県】北陸の金融機関がヤミ金融業者などの不正口座や「おれおれ詐欺」対策を強化している。ヤミ金融口座の強制解約で先陣を切った北陸銀行(富山市)では六月の開始以来、不正口座の解約数が四十件を突破した。おれおれ詐欺でも被害が目立つ石川県能登地区の信金や銀行が張り紙や窓口職員による声掛け運動を通して、事件の未然防止に力を入れている。

 北陸銀によると、ヤミ金融口座の強制解約は二十三日現在で四十三口座に上り、他に一口座で手続き中。東京、大阪など大都市部の店舗の口座が中心だが、富山で七口座、石川でも八口座を確認、解約した。いずれも警察や顧客からの情報で本人確認したところ、不正利用の疑いが判明。開設時は本人でもその後、通帳がネット売買されたケースが半数を占め、石川のケースは一人が八口座を開設していたという。

 同行では「普通預金口座は全体で二百八十万口座あり、疑わしい口座をすべて銀行側がピックアップするのは難しい。警察との連携を強めていきたい」と話している。

 ヤミ金融口座の強制解約については、福井銀行(福井市)でも「内規を定めて架空や偽名、他人譲渡の口座は随時解約手続きをとっている」ほか、北國銀行(金沢市)でも「対応を検討中」としており、他の金融機関にも拡大しそうだ。

 一方、「交通事故を起こした。すぐに送金して」などと息子や孫を装いお年寄りに現金を振り込ませる「おれおれ詐欺」の被害も深刻。石川では五月以降の被害が三十八件(うち未遂十四件)三千三百万円に上ったほか、富山でも二十七件(同十九件)を数える。

 石川では被害の半数が能登地区に集中しており、能登信用金庫(七尾市)では自前のポスターを窓口に張り出し、お年寄りの定期預金解約時に声かけをするなどの対応を徹底。興能信用金庫(能都町)でも柳田、穴水両支店で今年八月に実際に起きた未遂事件を社内報に取り上げ、お手柄の窓口職員を表彰するなど、注意喚起に力を入れている。

 北陸財務局富山財務事務所は、ヤミ金融や架空請求などの不正口座情報の受付窓口を同事務所理財課に開設した。

 被害状況の概要や本人の氏名、連絡先、意向を確認の上、不正口座の疑いがある場合は金融機関に連絡する。情報は電話や電子メール、ファクスでも受け付ける。ヤミ金融のほか、「クレジット会社から債権譲渡を受けた」などと偽り、現金振り込みを要求する悪質な事例が社会問題化しており、関係機関と連携し、不正口座の締め出しを図る。(中日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031024-00000011-cnc-l17