2003年10月24日(金) 14時22分

＜ドン・キホーテ＞今度はカタログ販売　厚労相「毅然とやる」（毎日新聞）

　ディスカウントチェーンの「ドン・キホーテ」が深夜にテレビ電話を使って医薬品を無料提供している問題で、同社が１０月から新たに「カタログ販売」と称し、薬剤師を介さずに医薬品を販売していることが分かった。坂口力厚生労働相は２４日の閣議後会見で、調査の結果、薬事法に違反する事実があれば行政指導する考えを明らかにし、「なめられたらダメだ。毅然としてやる。事務方が（指導に）行かないのなら、私が出て行ってでもやる」と強い口調で述べた。

　ドン・キホーテによると、同社は１０月から東京都内の１５店舗に「カタログショッピング」というコーナーを設け、薬剤師のいない早朝・深夜にも胃腸薬などの医薬品を販売している。売り場にはカタログが置かれているが、実際は来店した客が医薬品を選び、薬剤師を介さなくても自由に購入できる。

　厚労省は医薬品を限定して薬剤師を介してのカタログ販売を容認してきたが、あくまでも服薬指導ができる対面販売を原則としている。ドン・キホーテの手法は事実上、薬剤師が関与しておらず、坂口厚労相は「（本来の）カタログ販売と違う」と述べたが、同社経営支援本部の稲村角雄本部長は「東京都健康局と議論したうえで導入した。違法性はないと思っている」と話している。

　同社は９月から、客と薬剤師をテレビ電話で結んで医薬品を無料提供するサービスも行っている。厚労省医薬食品局は「薬事法上は違法」としながらも、提供件数が少ないなどの理由で行政指導を見合わせている。テレビ電話による医薬品販売を容認する方向で検討会も発足させており、坂口厚労相の姿勢と食い違いが出ていた。【須山勉】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031024-00001065-mai-soci