2003年10月24日(金) 00時00分
サンパーク温泉、来月13日再開「感謝の気持ちで再開を迎える」と話す山本市長(右)と島津施設長=日向市役所で(朝日新聞・)
日向市は23日、第三セクター日向サンパーク温泉「お舟出の湯」の営業停止処分の正式解除を受けて、同温泉を11月13日に再開することを決めた。死者7人を出したレジオネラ菌集団感染で営業を停止して1年3カ月余。一方で、医療機関にかかった被害者1318人のうち、8人との補償交渉はまだ終わっていない。山本孫春市長は「最後の一人まで誠意を持ってのぞみたい。信頼回復や再開後の経営も容易ではないと覚悟している」と話した。
山本市長は午前9時、日向保健所で停止処分解除の通知書を受けた。前日の22日、県レジオネラ症対策本部会議が「衛生管理体制が整った」と判断し、解除の知らせは同日中に届いていたが、同市長は「犠牲になられた方を思い、一方で関係者に感謝の気持ちで受け取った」と話した。
温泉は昨年7月1日にオープンし、同19日にレジオネラ症に似た患者3人が温泉利用者だったことが判明。同30日に営業停止処分を受けた。
市は約1億3600万円で改善工事を実施。あふれたお湯はかけ流す方法にし、14あった浴槽を9つに減らした。滅菌のための塩素を自動的に注入、測定する装置なども取り付けた。大浴場は「一度に80人以内」などの入浴制限も行うことにしている。
再開に向けては、温泉のレストランは営業停止で電源を切ったままのため、水道、電気、ボイラーなどの点検や衛生管理が必要。これらを終えたあと、6、7日に市民600人を体験入浴に招待すると言う。島津理施設長は「安全意識を徹底し、1年以内に信頼を回復出来るかがポイント」との見通しを話した。
山本市長はまた、再開までに犠牲者の慰霊碑を建設することと、補償交渉のうち2人とは成立する見通しであることも明らかにした。
(10/24)
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news01.asp?kiji=2772
|