悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年10月22日(水) 00時00分

コメ鮮度測定新方法を発見化学発光イメージング法で見た新米(右)と古米/生物ラジカル研究所提供朝日新聞・

紫外線使用 薬品と反応
  偽装表示防止にも期待


  県企業振興公社の生物ラジカル研究所(山形市)がこのほど、コメの鮮度を測定する新たな方法を発見した。天童市内の業者と協力し、測定器としての商品化を目指す。同研究所の野田博行主幹研究員は「最近問題化している偽装表示を防ぐ助けになれば」と期待を寄せている。

  野田研究員は、コメは鮮度が悪くなるにつれて酸化したり、酵素「ペルオキシダーゼ(POD)」の働きが低下したりすることに着目。目に見える形で鮮度を測れないかと研究を続け、10月に仙台で開かれた日本分析化学会の年会で発表した。

  酸化の進度を測る方法として考えたのが、紫外線を当てて見る「蛍光イメージング法」だ。紫外線は、酸化した部分に当てると物質そのものが赤く光るという性質を持つ。つまり、赤い部分が多いほど酸化が進んでいる証拠で、鮮度が悪いことになる。

  また、PODの量を測る方法として、酵素に反応する薬品「ルミノール」と反応させる「化学発光イメージング法」も発見。新鮮な酵素ほど強く光るため、光の強さでコメの鮮度が分かる。

  研究は天童市の農機具製造会社「山本製作所」(山本惣一社長)との共同開発で、同社は来秋をめどに鮮度測定器としての発売を目指している。

  しかし、商品化までには問題も多い。高い精度で測定が出来る「化学」法は微量の光で撮影が出来る高感度カメラが必要で、製作費は数百万円になる。一方「蛍光」法は、目視での判定が可能で値段も安いが、精度がやや劣る。

  同社の後藤恒義開発部長は「商品化にはまだ課題が多いが、偽装表示など食の安全が脚光を浴びているだけに、農家のために新鮮さをアピールする器具を作りたい」と話している。(10/22)

http://mytown.asahi.com/yamagata/news01.asp?kiji=4259